リコード法で目指す「代謝の柔軟性」とは


 「代謝の柔軟性」という言葉を知っていますか?

 もしも、あなたにリコード法を教えてくれる人が、この言葉を使っていないとしたら、かなり情報遅れの方と思って間違いありません。「アルツハイマー病の真実と終焉」という、日本語訳の本が出版された当時のまま、知識も経験も止まっている人でしょう。

 批判はこのくらいにして、さっそく内容に入ります。

 ブレデセン先生は、リコード法の食事内容として、レジスタントスターチの摂取を勧めています。しかし、残念ながら日本では、その内容がどうやら一般の方々に間違って伝わっていて、『リコード法はさつまいもOK』と思っていらっしゃる方が多くいらっしゃるようです。当院に受診される患者様も、コーチングを受けて血糖値やケトン体をご自身で測定されるようになって、それらの値がレジスタントスターチを食べるとどうなるかを測定して、やっと深く理解していただけるようです。

 レジスタントスターチの摂取は、代謝の柔軟性を獲得するための物です。

 ケトフレックス12/3によって、最初はケトーシスになる事が大切ですが、その後は、ブレデセン7を行ないながらレジスタントスターチをどのくらいの量をたべるか、自分の血糖値を測りながら決めていきます。

 つまり、リコード法の食生活は、『単にケトーシスになるためのものではない!』のです。

 工場飼育の(穀物を食べている)肉・農薬・加工品・食品添加物を避け、クリーンな食品(特にクリーンな脂質)を摂取して、慢性炎症を起こす様な、酸化油、糖質、カゼイン、グルテン、レクチンを避けて、食物繊維15g以上の食事を食べて、断食時間を12~16時間とって、脳に良いケトーシスの状態になるというところまでは、リコード法の食生活として理解されています。

 しかし、その先の代謝の柔軟性となると、ほとんど理解されていません。代謝の柔軟性を、リコード法では目指しているのですが、残念ながら日本では、ほとんどの医師があまり知らないのです。

 ブレデセン7を駆使して、さらに毒素排泄のためのキレーション治療や、天然ホルモンのような治療を追加してでも、目指すべきことは、代謝の柔軟性です。もちろん、その先に「脳の可塑性」つまり簡単な言葉で言えば「頭が良くなる」が望めるからです。

 さて、ではどうやって目指せばいいか、について書きます。

 その前に、前提としてこれは、非常に個人差があり、「レジスタントスターチを〇〇g、オリーブオイルを〇〇ml、ナッツを〇〇g食べればよい」と言った指導は、一律にできないものであることをご理解ください。

 でもご心配はいりません。BFLクリニックのグループコーチングの経験や、アポロヘルスの協力によって、ノウハウがわかってきています。

 血糖測定器とケトン測定器をまず用意してください。そして、機能性医学(リコード法)で大切にする”n=1”の実験や研究を通して、空腹時血糖値やケトン値、食後血糖値を測りながら、着実に生活改善を続けることで、可能になります。

 血糖値やケトン体値、体調や脳のスピードをアプリなどの道具を使って調べながら進めます。食事内容はもちろん、運動量や内容、睡眠の質、ストレス状態などを観察しながら、調整していきます。より具体的なノウハウは、グループコーチングで4か月かけて細かく指導しながら理解していただき、納得できる形で取り組んで頂きます。

 さらに、検査結果によっては、天然ホルモン補充療法を行います。吸入グルタチオン・DMSAの処方などの毒素排出治療も行います。毒素排出も天然ホルモンも、代謝の柔軟性獲得、その先のリコード法治療を一気に進ませる可能性を持っています。

 最後に、代謝の柔軟性について、機能性医学をわかりやすい言葉で、たくさんの著書を書いているデイブ・アスプリーの言葉です。参考にしてください。

 『一貫性のない世界だという信号を体に送ると、体はその世界で成功するために自分自身を再構築します。だからこそ、一貫性を否定すれば、体はずっと強くなるのです。自分に挑戦することで、自分を鍛えることができるのです。』

 『長い間、何もしないでいると健康を害しますが、同じように長い間、一貫した食生活を送っていると代謝が悪くなります。』

 『物事を混ぜ合わせたり、一貫性を否定すればするほど、あなたの細胞はより強く、より柔軟になります。』

 『細胞は、どんな食べ物からでもエネルギーを引き出せるようになります。』

 

 最後にもうひとつ、「1人ではできない~!」という方は、次期のBFLクリニックの新井コーチのグループコーチングが、2022年4月15日(金)から始まります。ご検討ください。参加の場合は、急いでご応募ください。予防の方もご参加頂けます。