ブレデセン7とは

 概念図の示す通り、目指すは、「マインドフルネス」の台座の上で、くるくるとリコード法的な「栄養」「運動」「睡眠」「ストレス対処」「脳の刺激」「デトックス(いわゆる毒出し)」「サプリメント」をまんべんなく実践すると、中心の「脳の可塑性」つまり脳が健康状態を取り戻して簡単な言葉で言うと頭が良くなります。ということを行うのが、ブレデセン7です。

 少し詳しく説明しますね。

 「栄養」「運動」「睡眠」「ストレス対処」「脳の刺激」「デトックス(いわゆる毒出し)」「サプリメント」は、そでぞれ単独でも脳の可塑性に良い働きをします。しかし、ブレデセン7の意味するところは、単独ですることでもなければ、例えば、毒素型ではないのでデトックスを省力して他を行えば良いというものでもありません。

 巷にあふれる栄養療法や、キレーション治療を説く医師たち、抗酸化などのサプリメントを処方する事でいろいろな病気を予防し治療しようとすることと違って、リコード法では、全ての項目を組み合わせる事によって、相乗効果を期待しています。

 ここがとても重要です。もしも、今リコード法に取り組んでいるとして、これらのどれかに対して取り組んでいないとしたら、さっそく今日から見直してください。

 薬を使わなくても良い。副作用も特にない。家族の他の人の予防になる。家族みんなが元気になる。頭が良くなる。そのような理想を求めるために、ブレデセン7をもれなく実行してください。

 一度に全て完璧でなくて大丈夫です。でもそのかわり、全項目に少しずつでも取り組んでください。

 では、項目について、簡単に触れていきます。

 「栄養」:食べる内容や質やタイミングを調節します。
 インスリン抵抗性を治して、体の細胞のインスリンに対しての感度をあげるようにします。そうすることにより、脂質を食べればすぐにケトン体を脳のエネルギーとして使えるようになります。脂質を食べなくても、内因性ケトンと言って自分でケトン体を作れるようにもなります。また、慢性炎症が収まり、血管が若々しくなり、ミトコンドリアという細胞のエネルギー産生工場がリフレッシュしますので、効率の良い脳や体になり元気になります。

 「運動」:有酸素運動と筋トレのような筋肉を刺激する運動を、強度やタイミングなどを調節して行います。
 適切な運動によって、脳由来神経栄養因子(BDNF)を増加させて、脳の血流量と酸素量を増加させます。また、ストレスの軽減や体重コントロール、生理機能などが改善されるので、インスリン抵抗性や各種血液検査の値もよくなります。運動の種類も、リコード法では効果的なものが紹介されています。加圧トレーニングもその1例です。

 「睡眠」:睡眠時間は7~8時間、さらに質を良くする方法を実践します。酸素飽和度のチェックも必要です。
 良質な睡眠中に、脳の老廃物が排出されます。集中力、学習効果、記憶力を高めます。寝具や環境にも配慮します。また、概日リズムを整えるために、天然ホルモンなどの使用も行います。

 「ストレス対処」:日々のストレス管理の実践で、ストレスに対する反応を変えて脳を守ります。
 解決されない慢性的なストレスは、認知機能低下の主な原因となることがあります。ストレスは、避けきれるものではないので、ストレスに対する反応を変える方法を実践していきます。呼吸法、瞑想、運動、日記、趣味など、ご自身にあったものを選ぶことが大切です。

 「脳の刺激」:社会的・精神的な刺激を続けることに注力します。
 年齢を重ねると、シナプス結合を新たに作ることがしにくくなると同時に、今あるシナプス結合の維持にもエネルギーが必要になってきます。脳の機能としては、新たなシナプス結合を作り、それを適切に維持したり減らしたりしながら、正しくスピーディーにシナプスを介した脳細胞の活動が行えると、認知機能も良く、脳機能がよいということになります。そのためには、生涯にわたって、社会的・精神的な刺激が必要です。コロナ禍、とくに見直すべき問題といえるでしょう。ブレインHQ やニューラルアジリティなども脳の刺激になります。

 「デトックス」:毒素を体に入れないことに加えて、排泄する能力を高めることも大切です。
 アルツハイマーの原因となっている毒素を特定し治療すること、デトックス能力を高めて日々の避けられない排気ガスや化学物質から身を守ることをさします。これにより、回復力を高めることが出来ます。サウナや運動で汗からの毒素排泄、汗に対しては適切なソープの使用も生活に取り入れると良いでしょう。

 「サプリメント」:リコード法全体の治療からいうと補助的なものですが、特に2型の方には効果が期待できます。
 リコード法とプリメント、リコード法はサプリメントを大量に必要とすると言った間違った考えは今すぐなくしてください。たしかにサプリメントは有効ではありますが、リコード法では、あくまで補助的なものです。活用方法は、血液検査などの結果から、半年ごとくらいに、内容や量を見直すとよいでしょう。栄養素の適正化には、検査とサプリメントの組み合わせが必要です。