骨粗鬆症③サプリメント編〜薬を使わないで治療しよう〜

本日は、骨粗鬆症の方にお勧めできるサプリメントについてご紹介しようと思います。

以前のコラムでは骨粗鬆症の改善に良いお食事を書いていますので、そちらもよろしければご覧ください。

 https://bfl-clinic.com/column/osteoporosis-diet/ 

簡単に復習すると、

①精製糖、カフェイン、コーラなどの清涼飲料水、塩化ナトリウム、乳製品の過剰摂取は避ける

②食物アレルギーの原因となる食べ物を避ける

でした。もちろん運動をする(座りがちな生活を改善する)、タバコ、過剰な飲酒は控える、骨粗鬆症のリスクとなる薬を避けるなどもありました。

 

サプリメントに関しては、結論から行きますと、

カルシウム、ビタミンD、マグネシウム、ビタミンK、ビタミンB群、マンガン、亜鉛、ビタミンC、シリコンなどです。

カルシウム以外は現代の普通の食事ではなかなか十分な量が取れないものばかりなので、骨粗鬆症の予防や改善を行いたい場合は、これらはサプリメントで十分量補っていただくと良いです。

一つ一つ簡単にご説明して行きます。

 

【カルシウム】

カルシウムは骨の健康な成長にとても重要ですが、

カルシウムを摂取しすぎると、マグネシウムや亜鉛、マンガンやシリコンなど、同じく骨の健康にとって必要な栄養素が減ってしまう可能性があるので、カルシウムを必要以上に摂らないように注意が必要です。

繰り返しになりますが、カルシウムは他の栄養素に比べて食事で摂りやすいので、サプリメントを内服する際には、他の栄養素をしっかり摂ってください。

 

【ビタミンD】

ビタミンDは、現代ではほとんどの方で低下しているため、第一にサプリメントで補充を検討した方が良い栄養素と言えます。サプリメントを飲んでいない方で、ビタミンDが最適範囲に入っている人はまずいないと思ってください!

ビタミンDは、カルシウムの吸収と利用をアップさせ、骨の健康に貢献します。

ビタミンDは骨量を上げるだけでなく、筋肉のバランスを強化し、そもそも転倒するのを防ぐ効果も報告されています。

そもそも転倒する確率をなんと50%も減らすことがわかっているのです。

 

【マグネシウム】

マグネシウムは、骨の石灰化に関与する酵素であるアルカリホスファターゼの補因子です。そのため、マグネシウムが欠乏すると骨形成が減少し、骨量が減少してしまいます。

 

現代の食事に多く見られる精製/加工食品にはマグネシウムの含有量が低いため、私たちのマグネシウムは通常低下しています。

骨が作られるピークの年齢(思春期)やその手前の年齢の子供たちにマグネシウムを補充したところ、骨量が増えたという研究もあります。骨の健康を保つち、骨粗鬆症を予防するためには、ピークの骨量を十分上げることも大切なので、お子さんに十分なマグネシウムを摂っていただくこともとても大切です。

 

【ビタミンK】

ビタミンKというと、主に血液凝固に関する効果で知られていますが、骨に含まれるタンパク質、オステオカルシンを作るのにも重要な役割を果たします。ビタミンKは骨の形成とリモデリングに不可欠です。

しかも、血液が固まらなくなるほどのビタミンK不足は稀ですが、オステオカルシンを十分作るためには、もっと多くのビタミンKが必要です。

骨粗鬆症の人は、血清ビタミンKレベルが低く、ビタミンK摂取が減ると骨折の発生率が増加することがわかっています。

このような効果はビタミンK1ではなく、K2による効果です。

ビタミンK2は肉、牛乳、チーズ、卵、納豆に含まれているので、これらを積極的に摂ってもらっても良いですが、低濃度しか含まれていないなので、ビタミンD3と一緒にK2も入っているサプリメントを選んでもらうと良いです。

 

 

少し長くなってしまったので、残りの栄養素に関しては、明日続きを書こうと思います。

よろしければ合わせて参考にされてくださいね!