骨粗鬆症④サプリメント編〜薬を使わないで治療しよう〜

骨粗鬆症に良いサプリメントの第2段、ビタミンB群、マンガン、亜鉛、ケイ素、ビタミンCと、

番外編でビタミンAについてです。

 

それでは早速みて行きましょう!

 

【ビタミンB群(葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6)】

ホモシステインはコラーゲンの架橋を妨げるため、高ホモシステインは骨粗鬆症のリスクとなります。実際にホモシステインが高いと年齢調整による骨粗鬆症性骨折の発生率が増加することが知られています。

葉酸、ビタミンB12、B6は、いずれもホモシステインレベルを低下させることが知られています。

またこれらの栄養素は、ホモシステインレベルを低下させる以外にも、ビタミンB12は骨芽細胞の活動に、ビタミンB6は軟骨の成長と骨の形成に関与することで骨の健康を保つことが知られています。

 

【マンガン】

マンガンは、骨が適切に石灰化することと、軟骨や骨の結合組織を作るのに必要な栄養素です。

マンガンが欠乏すると、骨密度が低下し、骨折が起こりやすくな流ことが報告されています。マンガンはこれまた現代の典型的な西洋型食で低下しています。精製穀物や加工品に少ないためです。

加工食品や精製された穀物などを避けて、マクロビオティック食を摂っていただくと、通常の食事の2倍以上のマンガンが摂れると言われています。

 

【亜鉛】

亜鉛は、マグネシウムと同様、骨の石灰化に関与する酵素であるアルカリホスファターゼの補因子です。

亜鉛はまた、試験管の実験ですが、低濃度でも破骨細胞活性を阻害しました。

亜鉛が不足すると骨の石灰化に問題が起こり、骨粗鬆症を悪化させ、骨折リスクを増やします。

また骨粗鬆症の患者さんでは、同年代の人よりも血中、骨中の亜鉛濃度が低いことが知られています。

亜鉛も現代の食事では、精製と加工により大幅に失われるため、不足しやすい栄養素です。

 

【ケイ素】

ケイ素(シリコン)は、成長中の骨の石灰化部位にあり、骨の結合組織を架橋する役割があると考えられています。

シリコン欠乏食を与えられた動物では、骨の異常を来たし、逆にシリコンを十分補給された動物では骨量減少が予防されました。

シリコンを多く含む食品には、全粒小麦、全粒オート麦、玄米(特にこれらの食品のふすま画分)、大豆ミール、バナナなどがあります。これらの穀物が精製されると、シリコンはお大幅に減ってしまうので、注意が必要です。

最近はケイ素が豊富なお水なども人気ですね。

 

【ビタミンC】

重度のビタミンC欠乏症(壊血病)の症状の1つに骨粗鬆症があります。

医療関係者でも、現代社会では壊血病を発症する人はいないと思っている人がいるようですが、それは明らかに間違いと言わざるを得ません。食料が豊富な西洋社会でも、もちろん日本でも壊血症は報告されていますし、報告されていないレベルではもっともっと多くの患者さんがいるはずです。実際にビタミンCレベルを測定してみればすぐにわかります。

少し話が脱線しましたが、壊血病になるとコラーゲンの架橋をしてくれるビタミンCが足りない状態となるため、新しい骨の形成障害が起こります。

観察研究では、閉経後の女性の骨量と食事中のビタミンC摂取量との間に有意な正の関連が見られます。

 

【ビタミンA】

ビタミンAに関しては今までのような欠乏ではなく、異常高値が続くと骨粗鬆症のリスクが増えるため注意が必要です。

ビタミンAのサプリメントを摂っていない限り、日本人の普通食だけではビタミンA過剰になることはないと考えれられるので安心ですが、長期間に渡ってビタミンA強化食品や25,000 IU /日などの高濃度のビタミンAサプリメントを摂取する場合は、ビタミンA濃度が必要以上に上昇していないかチェックをするようにしてください。もちろん、適切なビタミンAの摂取は骨に悪影響があるという報告はありません。

このビタミンA過剰による悪影響は、ビタミンDの相対的な低下によるものと考えられます。ビタミンAを摂るときにはビタミンDも摂っていただくと良いでしょう。

 

次回は骨粗鬆症の方にぜひ行っていただきたい、ナチュラルホルモン療法についてご紹介します。

骨粗鬆症が更年期に起こる、エストロゲンの劇的な低下が関係しているというのは有名ですね。

エストロゲンの劇的な低下が原因ならそれを良い感じに保ってあげたらいいよね、というお話です。

もちろん骨の健康に重要なのはエストロゲンだけではありません。そのほかのホルモンについてもご紹介します。

 

またホルモン補充療法といっても、保険の治療で行えるホルモン補充療法ではありません。

人工のホルモン、正確にはホルモン様の作用をもつ、ホルモン受容体作動薬は、がんのリスクを増やすことがわかっています。

ホルモン補充を行いたい場合は、安全で体に優しい(副作用が出にくい)ナチュラル(生体同一性)ホルモンを補充してください。