メラトニンを減らしてしまうもの?
本当に私たちの健康や生活に役立ち、安全性も高く、一人でも多くの日本人にもっともっと知られて、生活に浸透してほしいと思うサプリメントの一つにメラトニンがあります。
アメリカに留学し、またスイスに勉強に行った時にも、メラトニンが日本と違って多くの一般の人の生活に深く根付いていることに驚きました。
日本では子供ではメラトニンは使用され始めましたが、大人の不眠や時差ボケの解消、夜勤がある方の日内時計の調節などの目的での使用では未承認医薬品に分類されるため、
BFLクリニックでは、皆様の健康維持や睡眠の改善などに、少しでも手軽にメラトニンをご利用いただけるようにと、メラトニンの処方のみの外来を行なっております。
そんなメラトニンについて、本日は少し詳しく説明しようと思います。
【概略】
まずメラトニンは、セロトニン(幸せホルモンと言ったりします)を作られる元にもなるトリプトファンから作られています。
作られている場所は松果体が主ですが、他にも網膜や消化管、白血球などでも作られています。
お砂糖などの高グリセミック指数の炭水化物を食べすぎると、メラトニンが少なくなってしまうため、不眠で悩まれている方は、食事にも注意が必要です。
また体は、メラトニンをトリプトファンから作る時にビタミンB群を必要とするため、ビタミンBの低下はメラトニンの低下の原因となります。
【メラトニン の働き】
►性ホルモンの放出に影響を与えます
メラトニンの低下は、様々なホルモンの低下を招き、体の不調の原因となる可能性があります。
►免疫システムを助けます
►強力な抗酸化剤として作用します
10以上のフリーラジカルを除去してくれます。
►エストロゲンが受容体部位に結合するのをブロックします
高エストロゲン症状がある場合、プロゲステロンの補充も重要ですが、メラトニンの不足を解消しましょう。
►コルチゾールレベルを下げるます
►ストレス反応のバランスをとるのに役立ちます
ストレスがある方は、メラトニン、特に大切です。
►ガンの予防に役立ちます
►気分を改善します
►睡眠の質を改善します
►ベンゾジアゼピンの作用を高めます
►副甲状腺を刺激します
►成長ホルモンの産生を刺激します
抗酸化作用と併せて、アンチエイジング効果を発揮します。
►心臓保護
メラトニンは凝固系に作用します。ワーファリンの薬の必要量などを下げてくれます。
【メラトニンを減らすもの】
►アルコール
►カフェイン
►電磁界
►タバコ
►ベンゾジアゼピンを含む多数の薬
老化や不眠に注意されたい方は、メラトニンを不用意に減らさないために、これらに気をつけてください。
ちなみに、ベンゾジアゼピン関連では、
ベンゾジアゼピンを使用した患者さんは、使用しなかった患者さんよりも認知症を発症するリスクが50%高いことや、
ベンゾジアゼピン依存のある患者さんは認知症のリスクが5倍以上あることが研究で示されています。
睡眠以外にも、メラトニンの効果は実に様々あります。それについても今後ご説明して行こうと思います。