最適なビタミンC投与方法ガイド2

トーマスレビー先生による、ビタミンCの最適な投与方法ガイド(『口腔感染症の脅威』)より、

ビタミンCのタイプ別の特徴をご紹介しようと思います。

一般的に市販されているビタミンCサプリメントには以下の種類があります。

  1. アスコルビン酸
  2. アスコルビン酸ナトリウム
  3. アスコルビン酸カルシウム
  4. アスコルビン酸マグネシウム
  5. アスコルビン酸カリウム
  6. そのほかの形のアスコルビン酸
  7. パルミチン酸アスコルビル
  8. リポソームカプセル型

もちろんこのほかにも、アスコルビン酸マンガンやアスコルビン酸亜鉛、アスコルビン酸モリブデンやアスコルビン酸クロムなども、あるのですが一般的なサプリメントではありません。

 

それぞれメリットとデメリットをご紹介します。

 

①アスコルビン酸

メリット:安価、胃の不調がない場合もっとも安全

デメリット:胃の不調があるひとは量を多く取ると不調を悪化させる可能性がある

頻回に大量に内服すると下痢を起こす可能性がある

 

②アスコルビン酸ナトリウム

メリット:安価、大量に服用したい場合最も安全、ナトリウムの負荷は浮腫や高血圧がある人にも心配あるほどではない

デメリット:

頻回に大量に内服すると下痢を起こす可能性がある

 

③アスコルビン酸カルシウム

メリット:カルシウムが緩衝材として働くため、胃に優しい

デメリット:カルシウムの投与はカルシウム・マグネシウムバランスを崩したり異所性石灰化を引き起こすため望ましくない

高価

 

④アスコルビン酸マグネシウム

メリット:マグネシウムをビタミンCと同時に摂取できる

デメリット:高価

 

⑤アスコルビン酸カリウム

メリット:特になし

デメリット:カリウムは安全域が狭く、臨床検査に基づいた医師の処方により服用するべきで、漫然と飲み続けることは危険。致死性の不整脈を引き起こす。高価

 

⑥そのほかの形のアスコルビン酸

メリット:他の微量元素を摂取できる

デメリット:高価。過剰に投与された場合、毒性がある場合がある。

 

⑦パルミチン酸アスコルビル

メリット:脂溶性のビタミンCであり脂肪組織にビタミンCを供給できる。下痢しにくい

デメリット:高価

 

⑧リポソームカプセル型

メリット:吸収率を上げることができる。細胞内輸送へ最適。下痢の心配がない。

デメリット:高価

 

これらを組み合わせた理想的なマルチCプロトコールは、

①リポソームカプセル型ビタミンC:1~5g

②アスコルビン酸ナトリウム:複数グラムを数回に分けて摂取

③パルミチン酸アスコルビル:1~3g

④ビタミンC静脈注射:25~150g 症状や必要性に応じて

 

また高濃度ビタミンC点滴のMop-Up IVCについても説明されています。

Mop-UP IVCとは、例えば急性or慢性感染症にビタミンCが急激に反応した場合や、急速な解毒が起こった場合、相当量のがん細胞が壊死によって急速に死滅した場合など、

高濃度ビタミンC点滴をしたことによって具合が悪くなることがあります。

その場合、急速にビタミンCを静注した後、少量のビタミンCをゆっくり追加で静注し、

毒素を文字通りモップアップ(一掃)することで症状を緩和させる方法です。

 

この本では例えば最初の1時間で50gのビタミンCを点滴し、具合が悪くなった場合、その後さらに2時間かけて12.5gのビタミンCを点滴するなどすると、良いと説明されています。

もちろん、点滴バックを変えず、初めの1時間で点滴の最初の75%ほどを急速に静注し、

残りの25%は2時間などかけてゆっくり静注するなどしても良いでしょう。

 

後半のゆっくり少量を静注するフェーズでは、その量と速度から、大量の急速点滴によって放出された酸化促進剤の残骸を増悪させることなく一掃できます。

 

ビタミンCには、様々な投与方法があります。その効果は幅広く、それぞれ一長一短があります。

投与の目的に合わせて、効果的な方法を選んでビタミンCを適切に活用してください。

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